2006年の読書から3冊

Most practical

Clear Speech: Pronunciation And Listening Comprehension In North American English; Student's Book (Clear Speech)

しゃべりの国アメリカで研究生活を始めるのに最も役立ったのは、市民講座「Focus on English Pronunciation」で使用した教科書「Clear Speach」。先生曰く「英語は抑揚の言語」。単語、文章、段落の各レベルで「強調」するためには「抜く」ことも同じくらい大切ということが良くわかる。その一部は以前のエントリーでご紹介した通り。

Most inspired

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

2月の学会でDr. BarabashiのTalkを聴いて以来、考える時間の多くを「ネットワーク科学」が占めている。ネットワーク科学を題材にした単行本には他に、 「複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線」、 「スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法」、 「SYNC」などもあるが、バイオロジーからいちばん近いのはやはり、「新ネットワーク思考」。訳もすばらしい。関連エントリーは、

Most interesting

Gファイル―長嶋茂雄と黒衣の参謀

アメリカに来て、立ち読みによるスクリーニングが不可能になってしまったが、それを上回って読書の質の向上に役立っているのがブログによって発信される書評。まだ、完全にフラットな中から「Wisdom of Crowds(群衆の叡智)」を汲み上げる上手い方法は編み出せていないが、ハブを中心にリンクを辿ることで、ついついもう一冊買ってしまう日本にいた時よりもむしろ打率があがっている。僕にとっての三大書評ハブは、

いつもありがとうございます。どなたも全く面識が無いのに、立ち読みより効率的にスクリーニングできているという事実は、冷静になって考えてみると、インターネットには、「価値」のような抽象的な概念の「形」を音も立てずに凄い速さで変形させる力があることに気づく。

さて、そんな出会いの中でダントツに面白かったのが「Gファイル―長嶋茂雄と黒衣の参謀」。まさか徹夜で一気読みするとは思わなかった。

「プレジデント」誌連載中から、単行本化を楽しみにしていた本。
届いてすぐ、面白くて一気に読んでしまった。
1994年から1997年まで長嶋茂雄監督を「黒衣の参謀」として支えた河田弘道を描くノンフィクション。

Gファイル – My Life Between Silicon Valley and Japan

詳細については次のエントリーで。

January 5, 2007