先日お知り合いになった日本人の方にお誘いいただいて、ブッククラブというものに参加しました。ブッククラブとは、毎月1回、メンバーであらかじめ決めておいたその月の課題図書を読んで集まって、感想やら意見やらを交換する、という会です。読書は得意分野ではありませんが、日本語の本を読むという気安さと、自分では選ばないジャンルの本を読めるだろうという期待と、どんな方が集まるんだろうという好奇心(これが一番大きい要因かもしれません)から、メンバーに加えていただきました。メンバーは日本人ばかり6人、私以外はみなこちらで仕事を持つ女性で、最長では在米30年という方がいらっしゃいました。私自身は、誘って下さった方と一度お目にかかったことがあるほかは初対面の方ばかりで、他のメンバーの方々も、もともとお知り合いの方々というわけではない集まりでした。
話の中心はもちろん読んできた本でありながら、それぞれの持つ異なった経験から話題が広がり、予定の2時間があっという間に過ぎていきました。たった6人なのに、同じ本を読んでいながら、着目点が違っていたり、同じ着目点から違うことを感じたり考えていたりする、ということを目の当たりにすること自体も非常に楽しい経験でした。会のあとも読んだ本のことや、誰かが話したことを自分の中で反芻し、じわじわと会の余韻が続きます。ブッククラブには、一人で本を読むのとはまた違った味わいがあるようです。