平均値の罠
マスメディアの取材能力は本当に落ちてきているのだろうか?むしろ、マスメディアの実力を客観視できる人が徐々にだが増えだしているのではないだろうか?
特捜部がどこを見て世論を判断するか、だ。
かつてそれはマスメディアであった。いや、今もそうだろう。特捜部が2chを見て捜査方針を決めていたとしたらそれはそれで恐ろしい笑い話だ。とはいえ、マスメディアの取材能力は明らかに落ちて来ており、そしてそれに伴って世論形成能力にも陰りが見え始めている。
地検特捜部も外務省も、マスメディアという媒体を介して国民と相対している。
このとき注意が必要なのは、マスメディアというmediumが浮かび上がらせるのは、メディアリテラシーの平均値ではなく中央値であるということであり、その分布は、これに似ているのではないだろうか。
マスメディアの能力が国民のメディアリテラシーの(中央値)により規定されるとすると、
結局は国民・有権者・視聴者(氏家発言や北海道新聞もそうだ)の責任ということなのではないでしょうか。マスコミ報道は国民のリテラシーレベルの裏返しでしかありません。
こちらで議論されている様に、時代がPullからPushへ転換しているならば、現在は平均値が動き出したところであり、そこで発生した波が拡散しつつも伝播することによって、中央値、そして最終的にはマスメディアの能力も向上することが期待できる、というのは楽観論だろうか?
Alan Kayの言葉をかみしめつつ。
追記
平均値は上がりつつあるが、中央値は下がりつつある、という仮説もありか・・・