CIRM Media and Message Training
The Colbert Report | Mon - Thurs 11:30pm / 10:30c | |||
Francis Collins | ||||
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2010年はCIRM (California Institute for Regenerative Medicine) Research Fellowの最終年でしたが、3年間給与・研究費のサポートの他に、Grantee Meetingやセミナーなどで多いに刺激を受けました。中でも白眉が今年3月に開催された、Media and Message Training Workshop。
Washington D.C.から招聘したNPOのPublic Relation向上に特化したConsulting Firmのスタッフから、次のようなシチュエーションにどうに対応するか、極めて具体的なトレーニングを受けました。
- add clarity to your science talks along with increased comfort with yourself
- be better prepared to talk to the media after a major paper comes out
- clearly state what you do and why it is important if you bump into a local politician at a party
- excite potential donors to your lab
「NPOのPublic Relation向上に特化したConsulting Firm」が存在するというのも流石アメリカですが、彼らのプレゼンテーション・スキルが流石。Workshopの一番最初に見せられたのが、冒頭のThe Corbelt ReportにNIHの所長が出演して、Stem Cell Researchの重要性について説明する場面。
「つかみ」として完璧です。このWorkshopの最終目標が一目瞭然。その後一日実践的なセッションが続きました。例えば、
- 専門外の人々にどうやって自分の研究の面白さ、重要性を伝えるか
→聴衆毎に丁寧に比喩を選ぶ。 - 反対意見に対してどうやって質疑応答の主導権を握るか
→いきなり反論してはいけない。まず相手の意見を肯定し、bridgeを介してから、自分の主張を述べる。 - 政治家の事務所を訪ねるときは
→一番重要なトピックだけを述べる。トピックが2つ以上になったら忘れられる。 - 市民運動家に「緊縮予算で小中学校の先生がレイオフされているのにStem Cell Researchの予算が減らないのはなぜか」と訊かれたら
→先端医療分野が州にどれくらいの雇用をもたらしているのか、研究者はそういう数字を知っている必要がある。 - うるさ型で知られる新聞記者から電話がかかってきたら
→「今実験中なので10分後に折り返す」と言って一旦電話を切り、大学のPublic Relationオフィスと連絡を取る。
などなど。最後に模擬Reception Party。コンサルタントやCIRM職員は、それぞれドナー・一般人・議員・マスコミなどがこっそり割り当てられていますが参加者には判りません。たしかにReception Partyは様々な属性の人と初対面で共通項を見つけて会話を弾ませなければいけない、最も厳しいシチュエーションなんですよね。これは鍛えられました。
要するに、冒頭のNIH所長に限らず、アメリカの研究者はこういうトレーニングを様々な機会に受けているんですよね。それがよりよいoutreachを生み、社会とよりよい関係を築き、資金の多様化を推進する。その仕組みの一端を実体験した極めて有意義な一日でした。