EndNote X2 Mac版が正常に起動しない・PubMedに接続出来ない問題と対処方法

EndNote X2 trouble-2

論文になくてはならない参考文献リスト。各学術雑誌ごとに違うフォーマットに合わせてそのリストを作成し、Microsoft Wordで書いた論文に組み込んでくれるEndNoteは、バイオロジー業界では最強のキラー・アプリです。

そのEndNoteがver. X2でようやくMicrosoft Word 2008に対応したので、早速両者を購入したのですが、EndNote X2 Mac版が正常に起動出来ません。

これまで使用してきたのはMicrosoft Word ver. X + EndNote ver. 8です。EndNoteでフォーマットした論文原稿は常時ボス・同僚から回ってきますから、EndNoteが対応するまでは、IntelMacに最適化されたWord 2008もお預けだった訳です。

パッケージを開封してEndNote X2を指示通りインストールすると、正常に作動しません。

症状1:EndNote documentをダブルクリックしてもEndNoteが起動しない。

症状2:新規作成したライブラリの表示がおかしい。本来file nameになるはずのwindow titleが「Endnote 8」。

EndNote X2 trouble-3

症状3:Online Searchの機能が全く動かない。ヘルプに従って、

EndNote X2 trouble-1

Edit > Connection Files > New Connection...

を選択しても、何も起きません。ダイアログはおろかエラーメッセージすら出てこない。

Tools > Online Search...

を選択しても、何も起きません。お手上げです。

症状4:デフォルトで存在しないフォルダに対してパスが張られている。

EndNote X2 trouble-4

EndNote X2 > Preferences... > Folder Locations

で指定されている先には、EndNoteというフォルダは存在しません。

ちなみに、これらのフォルダが存在する

/Applications/EndNote X2/

以下にパスを明示しても症状1〜3は変化無し。

どうやらver. X2とver. 8のリソースがごちゃ混ぜになっているようです。そこでマニュアルに従ってver. 8の

EndNote > Customizer... > Uninstall

でver. 8関連のファイルを消去。

更にver. X2も同様に一旦消去して、再インストール。

しかし症状は変わりません。
 

どこかに、純正Uninstallerで取り除けないファイルが残っているようです。
 

そこで、AppCleanerを利用してみました。削除したいアプリケーションをドラッグ&ドロップもしくは一覧表から選択すると、関連したファイルを探し出して、まとめてゴミ箱に移動してくれるフリーウェアです。

http://www.freemacsoft.net/AppCleaner/

EndNote X2 trouble-5

すると「com.ThomsonResearchSoft.EndNote.plist」というファイルを探し出してくれました。

末尾が.plistのファイルは前回アプリケーションを使ったときの各種設定が保存されているファイルのようです。

Undocumented Mac OS X: 第3回 plist(プロパティリスト)とFoundation【前編】

これを削除し、X2を再インストールしたところ、正常に動くようになりました。やれやれ。

EndNote X2 trouble-6

Window titleもきちんとファイル名が表示されています。AppCleaner様々です。

ただし・・・Connection / Style / Filter の選択肢なども正常に表示されるようになったのですが、そこへのパスを指定するはずの症状4は変わらず。

EndNote X2 Mac版、高い定価とうらはらに相当詰めが甘い。やはり競争がないのは良い結果を生みません。

October 30, 2008