Beringer Vineyardsでグローバル経済の風に吹かれる
次に向かったのがBeringer Vineyards。Beringerは1875年創業とNapa最古のワイナリーのうちの一つ。禁酒法時代も修道院向けのワインを醸造する権利を得たことにより、連続操業期間が最も長いワイナリーとのこと。敷地内に良く保存された施設が点在し、ツアーの種類も豊富です。
- Introducing Beringer Tour
- Historic District Tour
- The Vintage Legacy Tour
- Taste of Beringer Tour
今回はこの中から、Hudson House(1850年築)、Wine-aging tunnelsを見学した後、Rhine House(1884年築)で4種類のワインを試飲する、「Historic District Tour ($20)」に参加。醸造所は裏の丘に掘ったAging tunnelsに直接つながっていて、なかなかの趣です。
「この樽を一つ買っていただいて、半年毎にボトルにつめて家に持って帰る。これがワインを楽しむ一番の方法です。」
Rhine House
試飲は、白、赤、赤と進んで、最後のデザートワイン「2004 Nightingale Semillon/Sauvignon Blanc, Napa Valley」に魅了されました。
Beringerの場合、2カ所ある試飲コーナーで(一方は安いラインを$5で、Rhine House1階では高級ラインをそれぞれの値段で)試飲だけもできますが、ツアーに参加するとワイン20%割引券をもらえるので、ツアーに参加した方がお得な気がしてきます。
さて、帰宅後にSt. ClementのWeb siteを見てみると、「1999 - Sapporo sells St. Clement Vineyards and it becomes part of the Beringer Wine Estates.」との記述。しかしおやじは「オーストラリアの会社が持ち主」だと言っていた。そこで調べてみると、
- Foster's Group
- Beringer Blass Wine Estates
- Beringer Wine Estates
- Mildara Blass Limited
現在の所有者はオーストラリアのビール会社「Foster's」。Foster'sは有に100を超えるビール・ワインのブランドを保有する巨大企業(参照)。NASDAQに上場していたBeringer Wine Estatesは2000年にFoster'sに買収され(参照)、さらに2001年に同じくFoster's傘下のMildara Blass Limited(参照)と統合され、Beringer Blass Wine Estatesと名前を変えたそうだ(参照)。嗚呼、栄枯盛衰。
SapporoのOroppasくらいで驚いていてはいけない、グローバル経済の大きな風が、Napa Valleyには吹いているのでした。まぁ、飲んで美味しければそれでいいのですが。