Sigma DP2sでFOVEONセンサーとSigmaのレンズに痺れる
コンパクトで高画質なカメラを探していたところ、SigmaのDPシリーズがすばらしいとの評判をFlickrやtwitterで聞いて、41mm f2.8のレンズを持つDP2sを購入しました。この小さなカメラから出てくる写真に驚愕です。
本体のサイズはGR Digitalと同じ位、テレセントリック性(光の直進性)を優先してレトロフォーカス型を採用したというレンズは、撮影時に左手でホールドするのにぴったりです。
そう、このカメラはFOVEONという特徴あるセンサーがその中心にあります。光がシリコンを透過する距離が波長によって違うことを利用して、光子センサーが垂直に3層になっているため、全ての画素がすべての色を記録できます(普通のデジタル・カメラのセンサーは1つの画素は三原色のうち1つしか記録できない)。
使い始めてまず気づいたのはレンズのすばらしさ。点光源が画面の中央でも四隅でも同様にクッキリ。画質のためにあえて全長の長くなるレトロフォーカス型を採用したSigmaのレンズへのこだわりに感服。
そして、この複雑なガラスのオブジェの質感と立体感。
フロント・グリルのキリッとした解像度。そしてフロント・ガラスの質感。
クローム・メッキの複雑な表面の造形が見事に結像しています。
雲の微細なディテールが脳に作用して生まれる立体感と、夕日に向かうブルーのグラデーションはS5Proを彷彿とさせます。
そして、このバーガーの質感。たまりません。
RAW現像、実用ISO200まで、液晶が3年前のレベル、など全方位万能選手ではありませんが、痺れる写真が撮れるカメラです。Sigmaの画質を最優先にする姿勢を、このサイズに見事に体現していると言えるでしょう。
願わくば、レンズを収縮式ではなくして、ピント・リングが欲しいところ。その方がすぐに撮影に入れるし、より明るいレンズも搭載できるはず。大きな前玉でレンズのSigmaをアピールしていただきたい。
しばらく常に持ち歩いてDP2sの世界がどこまで広がっているのか、探求してみたいとおもいます。