2008年大統領選挙と科学者
2008年はアメリカ大統領選挙の年です。
大統領が変わればホワイトハウスのスタッフや官僚が総入れ替えとなり、政策もガラッと変わるアメリカですから、科学・技術に関係する者も大きな関心を寄せています。
しかし、有権者の主なる関心は、イラク・アフガニスタン問題、サブプライム問題であり、先日ニューハンプシャー州で行われたABC/Facebook共催の公開討論会では、各候補とも「健康保険問題に手をつけるには、まずイラクの問題を解決しなければならない。」といった論調で、科学・技術政策について時間が割かれることは厳しい状況です。
そこは「言わないもの負けの国」アメリカ。科学者・技術者および関係者は「科学・技術政策に関する公開討論会」の開催を求めてインターネット上で署名運動を行っています。
その主張は
We believe these scientific and technological policy challenges can bring out the best in the entrepreneurial American spirit. America can be a leader in finding cures for our worst diseases, inventing the best alternative energy sources, and graduating the most scientifically literate children in the world - or we can concede these economic and humanitarian benefits to other countries.
Science debate 2008: The debate
すでに沢山の署名が集まり(僕も署名しました)、それをマスメディアがとりあげるというmomentumが起こりつつあります。
- List of Selected Signers
(Nobel Laureates, Government Leaders, Organization Leaders, College and University Presidents, Academic Leaders and Leading Scientists, Business Leaders, Editors, Writers & Other Thought Leaders) - List of All Signers
各党の候補者を決める予備選はすでに始まっています。
「United States」なので、各州ごとにルールが異なっていて複雑なのですが、基本的には各州に割り当てられた選挙人を獲得して行きます。The New York Timesの特集ページが良くまとまっています。
The New York Times: Primary Season Election Results
では、医学・生物系科学者はなぜこの大統領選挙に大きな関心を寄せるのか、それについては現在勉強中なので次のエントリーで。